公益社団法人
日本ウエイトリフティング協会
いかに重いバーベルを頭上まで挙げるかを競う、一見とてもシンプルなスポーツ、しかし実はスポーツの基本の要素全てが必要と言われるのが、ウエイトリフティングです。
自分の体重の2倍以上にもなるバーベルを持ち上げるなんとも豪快なこの競技は、とても古くから親しまれてきました。
そんなウエイトリフティングの歴史やルールに触れ、その魅力を感じてください。
歴史は古く、古代ギリシャでは力比べをするのに石を持ち上げたり、
古代では、部族やグループのリーダーを選ぶ方法の1つに利用されていました。
その後、石からシャフトと円形のディスクを組み合わせたバーベルが使われるようになり、
スポーツとしての競技が始まりました。
1896年の第1回アテネオリンピックで体操競技のひとつとして登場し、現在のように独立した種目となりました。
もともとウエイトリフティングは、オリンピックにおいて体操競技のひとつでした。アテネ1896大会、セントルイス1904大会ではウエイトリフティングは現在と異なるテクニックで実施され、両手で持ち上げる種目のほか片手のみで持ち上げる種目があり、体重別の階級もありませんでした。
1920年に独立種目となり、体重制や種目の細かなルールが定められました。1928年アムステルダ大会から、両手によるプレス、スナッチ、ジャークに種目が整理され、現在はスナッチとクリーン&ジャークの2種目で行われています。
一方日本でも、昔から石や米俵を使った「力くらべ」が盛んであったことが、卵形の玉石が現在全国各地の神社の境内などで散見できることからうかがい知ることができきます。この玉石を「力石」「さし石」といい、当時の青・壮年達が心身の鍛錬や、力くらべのため使用していました。
日本で最初のバーベルは、江戸時代よりさし石や俵差しを受けついできたグループの一人である阪田一郎の話によると、昭和6年頃同氏が神田の古本屋で英文のウエイトリフティング書を発見し、それをもとにバーベルを製作したのが最初のものだとされています。
1933年嘉納治五郎氏がオーストリアのウィーンでバーベルを購入し、文部省体育研究所において競技の研究を行ったのち、1936年にルール・競技方法などを公表しています。同年に日本重量挙連盟が発足しました。
ウエイトリフティングは階級制のスポーツで、それぞれの階級で勝敗を競います。
各階級ごとにスナッチ、クリーン&ジャークの順に行い、
それぞれの種目の最高記録による順位と2種目の最高記録の合計で順位が決められます。
成功、失敗の判断は、3人の審判または審判委員により、動きがスムーズか、また体とバーベルが平行か
など細かい判断が下され、ただ重いバーベルを持ち上げれば認められるというものでもありません。
スナッチ、クリーン&ジャーク共に、競技者はコール(名前を呼ばれてから)されてからプラットフォームにあがり、1分間(60秒)の制限時間以内に、バーベルを床から引き上げます。 (競技者が連続して試技をおこなう場合は、後の試技に2分間(120秒)が与えられます。)
スナッチは床に置いてあるバーベルを一息で頭上まで持ち上げる種目です。
クリーン&ジャークはまず肩の高さまで持ち上げ(クリーン)、肩から体の反動を利用して一気に頭上まで上げる(ジャーク)2つの連動した動きが必要な種目です。
スナッチは床に置いてあるバーベルを一息で頭上まで持ち上げる種目です。
クリーン&ジャークはまず肩の高さまで持ち上げ(クリーン)、肩から体の反動を利用して一気に頭上まで上げる(ジャーク)2つの連動した動きが必要な種目です。
選手は「力」同様、「滑らかで美しい動作」によって周囲を惹きつけ魅了します。
それらを実現するためには「スピード」「テクニック」「バランス」「タイミング」「パワー」「精神力」といった要素が必要になります。これらが全て最高の状態で組み合わさったときに一瞬の爆発力が生まれ、真のパフォーマンスを発揮します。
そんな一瞬に懸ける選手たちの競技中の駆け引きや、パフォーマンスを楽しみましょう。
選手は名前が呼ばれてから基本的に1分以内に試技を行わなければいけません。連続での試技でも2分間以内。その短時間で心と体の状態を最高の状態に整える必要があります。そんなギリギリの緊張感を選手と一緒に楽しんでください。
選手と監督(指導者やセコンドなど)は競技中、相手選手の様子を見て自分の次の重量を決めています。相手選手が成功したら自分は次に何kgを挙げれば勝てるのか、繰り返される重量変更に勝利への意思を感じましょう。
1920年までもともとウエイトリフティングは、オリンピックにおいて体操競技のひとつでした。このことから、ウエイトリフティングが体操競技と同じく、バーベルを持ち上げる動作の美しさや安定性も大きく評価されるのです。
選手の挙げる前のルーティーンは様々、勝負に向けてそれぞれの方法で自らを鼓舞します。吠える、腕を回す、ジャンプする等々様々な動きで、一瞬の勝負に挑む選手それぞれの個性を楽しんでください。
選手たちは、より重たいバーベルをより美しく持ち上げるその「一瞬」のために全てを懸けています。日々鍛錬を積み重ね、記録を伸ばしていく姿を是非追ってみてください。
・大会会場は特定の大会以外は毎年場所が違います。大会スケジュールをよく見て現地へ向かいましょう!
・会場により上履きが必要な場合がほとんどです(会場に充分スリッパが用意されていないこともあるので持参しましょう!)
・会場に入れたけどどこで観戦すればいい?⇒ジュリー(審判委員)より後ろなら実はどこでもいいんです。会場の並べられたパイプ椅子やギャラリーアリーナなどどこでもオッケー!
・試合中何か食べてもいい?⇒会場により異なりますが、飲み物が許可されていても、食べ物はアウトなことが多いので注意しましょう!
・選手がバーベルを握ったら応援は一度やめましょう⇒この張り詰めた静寂と緊張感がウエイトリフティングの醍醐味の一つです!
・楽器や鳴り物の使用はオッケー?⇒規制はないのでオッケー!ただし会場アナウンスが聞こえないくらいだと苦情が来るかも…。
・選手がプラットフォームに上がったら目の前を通過するなどはマナー違反なので気を付けましょう!(集中を乱すため)
・野次などは飛ばさないようにしましょう!選手たちを尊重し最高のパフォーマンスを発揮できるよう、観戦者も一緒に楽しみましょう。
バーベルってどこからどこのと??
「バー」とダンベルからの造語。バー(bar)は読んで字のごとく棒であり、ダンベルのベル(bell)は釣鐘(鈴)を意味し、古代ギリシャにおいて音が鳴るとうるさいため内部の舌(ぶら下がっている部分)を取り外したものを持ち上げてトレーニングをしていたことに由来しています。
ベルトは何のためにしてるの??
脊柱が前後にぐらつくのを防止し、腹圧が高まるため、身体の軸が生まれやすく下肢の力をバーベルに伝えやすくなります。また、腰の負担も大きく軽減出来るので怪我防止にも役立ちます。」
プラットフォームってなに??
競技を行う場。4m×4m、厚さ10cmの正方形の中で行われます。ラバー製や木製のものがあり、消音・耐衝撃などの効果があります。
ウエイトリフティングの魅力に触れてみて、自分もやってみたい!大会に参加したい!となった時、さてこの競技をどこでどう初めて良いか分からないかもしれません。
ここではウエイトリフティングのはじめ方、指導者のいる全国の練習場、大会への出場方法などをご案内します。
ぜひ参考にして、ウエイトリフティングを楽しんでください。
小中学生や高校生は、地域のスポーツチームやウエイトリフティング部のある学校、大学生や社会人の方は近所のジムを探してみましょう。 地域によっては公共施設のトレーニングルームを時間貸しや開放している場合もあります。民間施設については、練習場ガイドを参照してみて下さい。(練習場が近隣にない場合、日本ウエイトリフティング協会から各県協会に繋ぐことも可能ですので、ご希望の方は下のお問い合わせボタンからお問い合わせください。) 怪我防止のためにシューズやベルト、バンテージなどの用品が欲しくなったら専用のものを準備してみましょう。 身近にウエイトリフティングを知っている人がいたら相談してみるのもリフターへの近道です!
下の登録申請リンクから必要項目を入力して送信し、都道府県の担当者からの返事をお待ちください。
また、自分にはバーベルを挙げることは出来ないけど、審判になってみたいという方も是非登録リンクから申請してみて下さい。
練習を始めて実際の競技会に参加したくなったら、各都道府県の事務局に登録申請をしてみましょう。都道府県主催の大会などもあり、都道府県の担当の方から開催情報を得られます。
全国にある公共施設以外の練習場について情報を集めて載せています。指導者のいる場合もあり、利用料金も比較的安い施設もあります。練習施設に直接お問い合わせすることも出来ますので、是非活用してください!